抱いたら鏡の前で必ずチェック!

スリングを使う上で、どんな抱き方でも共通する注意点があります。
逆に、それらをおさえていれば使い方は自由。
そんな基本ポイントを、ここに6つ紹介します。
慣れないうちは誰かに見てもらうか、鏡の前でチェックしましょう。
安全で、あなたと赤ちゃんがともに快適であれば、それが正しい抱っこです。

1.ポーチ(赤ちゃんの入った部分)の底が自分のおへそと同じ、
またはそれよりも高い位置になっていますか?


写真の抱き手の身長は156cm。
新生児とほぼ同じ大きさ・重さの
ぬいぐるみを抱いています。
スリングは赤ちゃんをぶら下げるバッグではありません。
赤ちゃんと自分が密着し、一体になる事が大切です。
しっかり密着するためには、テールをしっかり引いて赤ちゃんを高い位置で抱く事が必要です。

身長にもよりますが、高さの目安は自分のおへそ。特に低月齢で赤ちゃんが小さかったり、身長の高い人が抱っこする場合はこれより高くなるはずです。
位置が低いと赤ちゃんの重みがすべて肩にかかり、すぐに抱っこが辛くなります。 また、赤ちゃんの位置がきちんと固定しないので動いたはずみに落ちる可能性があり、非常に危険。

高い位置でしっかり密着抱っこをすれば、楽に両手があきます。
「不安で手を離せない」という人は、まず高さを見直しましょう。


2.スリングが肩の先端まで掛かっていますか?

肩の先端の骨まで、きちんとスリングに覆われていますか?
首側に寄っていると、骨で支えられず肩の肉にスリングが食い込み、とても長時間の抱っこはできません。
肩に綿の入っていないタイプは、あせって装着すると肩部分がよれてこのようになりがちです。
装着が完了したら必ずチェックしましょう。
街で見かける人の大半が、このように食い込ませて使っているのが現状です。


3.背中の布がきちんと広がっていますか?

スリングが他の多くの抱っこ紐と違うのは「肩と背中の両方で赤ちゃんの重みを支える」 という点です。そのため肩の負担が少なく長時間の抱っこが可能です。

ただし、背中の布がよじれているとこの効果は望めません。肩にばかり負担がかかり、 背中に布が食い込んでしまいます。
赤ちゃんを入れるのに四苦八苦するうちによれてしまったり、完了したと思ったら実はスリングがねじれて裏返しになっていた・・・ということもよくあります。
自分では直接見えないため、見落としがちなポイントです。


4.リングの位置は下がっていませんか?

リングの位置が低くなると、そのぶんポーチが
浅くなり赤ちゃんがはみ出してしまいます。
テール(リングより先の部分)を引いて調節するうちに、リングの位置はだんだん下にずれてきます。
ぐずる赤ちゃんを抱き入れるのに必死になっていると、いつのまにかリングがかなり下の方に・・・となりがち。
「スリングはへそより上」を保つなら、リングが下がるとそのぶんポーチ(赤ちゃんの入る部分)が狭くなります。するとしっかり納まりきらず、赤ちゃんの落下事故を招く原因に。

ポーチの深さを確保するために、リングはなるべく高い位置になるよう心がけましょう。ただし鎖骨にあたると痛いので、鎖骨の少し下くらいがベストポジション。
最終的にこの位置にリングがくるように、赤ちゃんを抱き入れる前はもっと上にリング部分を置いて装着を始めましょう。


5.赤ちゃんの背中と太ももは、しっかり納まっていますか?

子供のおしりだけ引っかかり、背中や
太ももが露出している状態ではNG。
これでは危険で手が離せません(右)。
市販の幅の狭い抱っこ紐でも、これと
同じような状態になります。
首が据わり、縦抱きをするようになると赤ちゃんの手や足が スリングの外に出ます。横抱きの場合も、大きくなった子は 納まりきらないので足を出す事になります。

ただし手を出す場合でも肩甲骨や脇の下までは必ず布で覆います。足を出す場合も、ひざの裏まではゼッタイ布から出さないように。
上半身が出ていると、不意に赤ちゃんが反ったりした場合に落下事故につながります。同様に、太ももが出ている状態だと赤ちゃんが 抜け落ちてしまう事があります。

抱っこの高さは、赤ちゃんにとって命に関わる高さです。
脇の下からひざの裏までは確実にスリングの中におさめ、万一のために外から自分の手をそっと添えておきましょう。
(※ 手で支えたり、持ち上げたりしてはいけません。)


6.赤ちゃんを手で持ち上げたり、自分の肩や背中が不自然な姿勢になっていませんか?

慣れないうちは「持ち上げよう、持ち上げよう」という気持ちから ついつい肩を上げたり、背中を反らせてしまう事があります。
しかし不自然な姿勢では抱っこが辛いうえに、腰痛などの障害を引き起こしてしまいます。

また、素手抱っこのクセで半ば無意識に「よいしょっ」と赤ちゃんを 持ち上げ直す動作を繰り返す人もいますが、赤ちゃんを持ち上げると リング部分がゆるむので、”持ち上げて離す”を繰り返すたびに布がずれ、 赤ちゃんの位置がどんどん下がってしまいます。
使用中は、手で赤ちゃんを持ち上げてはいけません。

持ち上げたくなるのは、最初に抱いた高さが低すぎるから。
しっかり高い位置で抱き直し、肩や腕の力を抜いて真っすぐ立つように しましょう。自然な姿勢でいられるかどうかは、長時間抱っこする上で とても重要です。

なお、妊娠中や授乳中は体が歪みやすくなっています。なるべく左右どちらの 肩でも、スリングを使えるよう習慣づけて下さい。